「家」に対する若年層と中高年層の意識の違い
2013-08-08  /  By:   /  THINK  /  No Comment

少し古い情報だが、昨年末、ADKが行った「住み力プロジェクト」と言う、住まいに関する意識調査の結果がある。この調査から読み取れる、若者と年配者の「住まい」に対する考え方の違いは興味深いと思った。今、世の中に起きている様々な動きの背後にある「力」と関連があるように思えたからだ。

「住まいに『新たな人間関係づくり』を求める若者 VS 『向こう三軒両隣』が大切な中高年」と言うタイトルの調査結果では、若年層(20代)と中高年層(50代・60代)が考える人間関係の「対象」の違いが分かる。

中高年層は「ご近所さん」を重視するのに対し、若年層はシェアハウスのような独自のグループの中の人間関係を重視している、と調査は言う。また、年配層は家を「癒しの場」と考えているが、若年層は「自分のプレゼンテーションツール」との意識が強い。

この結果は、中高年層にとって住まいは個人(または家族)のものであり、他人=ご近所さんとの付き合いは、自分(内)と自分以外(外)との関係になると考えられる。一方、若年層の場合は、住まいに対する所有感は少なく、家は公共の場と考えているようだ。若者にとって「内」は人としての自分なのだろう。住まいは、誰かと共同で活動する場所であり、そこに他人が入ってきたもかまわない。むしろ、入ってきてほしいのだ。

「若者は人間関係が希薄」とよく言われるが、そうではなく、若年層と中高年層人間関係に対する捉え方が違う、と見たほうがよさそうだ。

若者の「ソーシャル」とは、シェアハウスやコワーキングなどの「自分たちで作る公共の場」と、そこでの個々の関係をどう築くか、と言うことなのだろう。

この若年層が年を取り、やがて中高年層になった時、住まいに対する考え方はどうなるのだろう。「住まい」と言うもっとも身近なものから、社会の変化を推定できるかもしれない。

参考:株式会社アサツーディ・ケイ(ADK) 「住み力」プロジェクト 「全国一斉 住み力調査」

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